Maya2026で猫のリグを作ったので、作り方を書いていきます。
mGear Frameworkという無料プラグイン使用。
完成はこんな感じ。

Maya向けオープンソースの リギングプラグイン。
キャラクターの骨組みを設定するだけで自動でリグを作ってくれます。
商用利用でも無料で使えます。※詳しくはmGear公式ページをご確認ください
4足動物用のコンポーネントも用意されています。
ゼロから手作業でリグを組むより効率いいです。
この記事ではmGearをインストール → リギング → スキニングして動かせるようにするまでを説明します。
ダウンロード・インストール方法
mGear5.2.1をインストールします。
公式サイトにアクセスして、右上の「Download」をクリック。
https://mgear-framework.com/

画面を下にスクロールするとzipファイルがあるので、クリックしてダウンロードします。

mgear_5.2.1.zipがダウンロードされます。

zipファイルを展開すると中身はこうなってる

この「drag_n_drop_install.py」をMayaのビューポートに直接ドラッグ&ドロップで放り込むと自動でインストールしてくれるんですが、その前にモジュールファイルがあるか確認します。
C:\Users\ユーザー名\Documents\maya\ の中にmodulesというファイルがあるか確認。無ければ新規作成します。

modulesファイルがあることを確認したら、Mayaを起動して、
展開したzipファイルの中にある「drag_n_drop_install.py」をmayaのビューポートに直接ドラッグ&ドロップします。

こんなウィンドウが出ます。Installをクリック。

外部プラグインを読み込んだ時の警告が出ます。
公式から落としたデータなら問題ないので「許可」をクリック。

同じような警告が3回出てきます「許可」をクリック。


メニューにmGearが追加されてればインストール完了!

このmGearメニュー、点線部分[:::::::::::]をクリックするとウィンドウが切り離せます。どこでも好きなところに置けるので便利。

基本的にこのメニューからmGearを編集していきます。
では実際にリグを作っていきます。
mGearの使い方
全体の大まかな流れとしては
① リグの下書きになるガイドを設定する
② ガイドからリグを生成する
③ リグにモデルを割り当てる
④ 綺麗に変形するようウェイトを調整する
という流れになります
ガイドを作成する
キャラクターの体形に合わせたガイドを作っていきます。
猫のモデルシーンを開きます。

4足動物用のガイドを呼び出します。
mGearメニュー > Shifter > Guide Template Samples > Quadruped Template, Y-up をクリック。

シーンに動物の骨格らしきものができます。これがガイドです。

このままじゃ小さすぎるのでデカくします。
アウトライナからガイドを選択してスケールをかけます。なんとなく猫と同じくらいの大きさにします。

このとき
・ワイヤーフレーム表示か透過表示
・メッシュを選択項目から外す
しておくとガイドを編集しやすいのでおススメ。


右半身はあとからコピーできるので消しちゃってOK。
右肩・右足・右目の赤いボックスを選択してdeleteキーを押す。

右肩:shoulder_R0_root
右足:legBack_R0_root
右目:eye_R0_root を消します
キャラの正面に落ちてる赤いボックスは、FKIKの切り替えスイッチになるやつです。これも右側はdeleteキーで消します。

右肩切り替えスイッチ・frontLegUI_R0_root を消します。
右側をすべて消したらこんな感じ。

残った左側のガイドを、猫の体形に合うように調整していきます。
ガイドを猫の体形に合わせる
先に体のガイドを調整します。FKIKの切り替えUIになるやつは後でやります。

ガイドを移動させて、ネコの関節位置に合わせていく。

つま先のガイドはちょっと特殊。
Lo_0_locのガイドは指の付け根に置いて、他のガイドは足の裏を囲むように配置します。


体のガイドを一通り配置したらこんな感じ。

体のガイドを配置終わったら、FKIK切り替えUIの位置を調整します。
FKIK切り替えUIを体の近くに配置する
床に落ちてる赤いボックスです。
そのままでも一応リグは作れますが、圧倒的に使いにくいので体の近くに配置するのがおすすめ。

headUI_C0_root を首の上
spineUI_C0_root を背中の上
frontLegUI_L0_root をひじの横
backLegUI_L0_root をひざの横 に移動させます

各UIが体についてくるようにペアレントします。
UI→親 の順番でガイドを選択してPキー。
- 頭UIを首にペアレント
headUI_C0_root → neck_C0_root の順番で複数選択 > Pキー - 背中UIを腰にペアレント
spineUI_C0_root → spine_C0_root の順番で複数選択 > Pキー - 左手UIを胸にペアレント
frontLegUI_L0_root → spine_C0_eff の順番で複数選択 > Pキー - 左足UIを腰にペアレント
backLegUI_L0_root → spine_C0_root の順番で複数選択 > Pキー
UIの位置とペアレント先はお好みで変えて大丈夫。
尻尾のガイドを追加
動物のテンプレートなのになぜか尻尾がないので追加します。チェインで動く尻尾にします。
mGearメニュー > Shifter > Guide Manager をクリック。

ShifetGuideManagerが開きます。
ビューポートからspine_C0_rootを選択 > Chain_FK_Spline_01を選択 > Draw Component をクリック。

尻尾のジョイント数と向きを指定します。
体の後ろに生やすので-Z。

腰から尻尾ガイドが生えます。
同時に編集ウィンドウが開くのでNameに「tail」を入力するとガイドの名前を一括変換できます

ガイドを尻尾の形に合わせます。tail_C0_rootが尻尾の付け根になるように位置合わせ。

耳のガイドを追加
耳も動かせるようにガイドを入れます。シンプルにFKジョイント2個で動くリグにします。
neck_C0_headを選択 > Shifter Guide Managerのchain01を選択 > Draw Component をクリック

耳は上に生やすのでY方向。

頭の子にガイドが追加されます。名前と左右を指定します。
Name:ear
Side:Left(左耳なので)

ガイドを左耳の位置に移動させます。ear_L0_rootが耳の根本になります。

指のガイドを追加
必要なら指にもガイドを入れます。やりかたは耳のガイド追加と同じ。
前足の指は footFront_L0_0_loc
後足の指は footBack_L0_0_loc を親にしてchain_01を生やす。指のガイドは2個、Z方向。

これを全部の指にやります。


これで左側のガイドはすべて設定したので右側にコピーします。
ガイドを反転コピーする
前足からやってみます。shoulder_L0_rootを選択して、Shiter Guide Managerの「Dupl.Sym.」をクリック。

右手がコピーされました。

これを他の右側パーツにもやります。
後足:legBack_L0_root を選択してコピー
目:eye_L0_root を選択してコピー
耳:ear_L0_root を選択してコピー

これでガイドは完成!
あとはリグ生成するだけですが、その前にガイドを保存しておくのがオススメ。失敗しても戻せます。
ガイドを保存する
アウトライナからガイドを選択 > mGearメニュー > Shifter > Export Guide Tenplate をクリック。
好きな名前をつけて保存します。

保存したガイドを読み込むときは Shifter > Import Guide Tenplate
ガイドからリグを生成する
Guideグループ選択して > mGearメニュー > Shifter > Build from Selection

自動でリグを作ってくれます!ガイドはHキーで非表示にしてOK。

ですがこのままだとコントローラーの大きさがガタガタで使いにくいです。
とくにUIのコントローラーなんて点に見えるくらい小さいです。なぜこの大きさがデフォルトなんだ

なので自分が使いやすい大きさに調整します。
コントローラーの形・大きさ調整
あらかじめコントローラーを最前面に表示しておくと作業しやすいです。
リグを選択して、チャンネルボックスのCtrl X Rayをオンにします


形やサイズを変えたいコントローラーを選択して、F9キーで頂点選択モードにします。頂点に移動・回転・スケールをかけて形を調整します。終わったらF8キーで元のモードに戻します。

コントローラーの形をコピーする
コントローラーの形を他のコントローラーにコピーできます。
形を調整したコントローラー → 変えたいコントローラー の順番で選択 > mGearメニュー > Rigbits > Replace Shape


左側のコントローラーを右側にコピー
左側のコントローラーだけ調整すればOK。右側は反転コピーします。
mGearメニュー > Rigbits > Mirror Controls Shape をクリック。

どれを反転するか聞かれます。
Selction:いま選択中のコントローラーだけ反転
Left to Right:左→右へコピー
Right to Left:右→左へコピー

左右対称のコントローラーにできます

コントローラーを調整できたら
スキニングしてモデルを動かせるようにします。
スキニングしてモデルが動くようにする
生成したリグにモデルを割り当てて変形できるようにします。
まずモデルを動かすリグを選択。
アウトライナ > rig_sets_grpを開く > rig_deformers_grpを右クリック > セットメンバーの選択

ジョイントが選択されます。ビューのX線表示をONすると最前面に表示できます。

その状態のまま複数選択でモデルを選択して、
リギングメニュー > スキン > スキンのバインド をクリック。

リグを動かしてみます。モデルのポーズが変わるようになってればOK。

ひざと腹肉がいっしょに動いてる…こういう変形がおかしい部分をウェイトペイントで直します。
ウェイトペイント
ウェイトペイントの最低限のやり方だけ説明します。
モデルを選択して
リギングメニュー > スキン >スキンウェイトペイントのオプション

ウェイトペイントのツールウィンドウが出ます。
ジョイントを選択すると、割り当てられてるウェイトが白~黒で表示されます。

ウェイトというのはジョイントに対するモデルの影響具合を0~1で表したもの。
デフォルトだと白い所ほどウェイトが高い(たくさん動く)
ジオメトリの色を「カラーランプ」に☑すると
レインボー表示になる

こっちのほうが見やすい。赤いほどウェイトが高い。
腹まで緑や黄色のウェイトが乗ってるから変形がおかしくなったわけです。なので黒くなるようにウェイト0を塗っていきます。


モード:ペイント
ペイント操作:「置き換え」でふつうに塗る
「スムーズ」でぼかす
プロファイル:ブラシの形
ウェイトの正規化:「インタラクティブ」でウェイトが合計1になるよう自動調整
不透明度:1で不透明ブラシ
値:塗るウェイト値
ブラシサイズ変更……Bキーを押しながら左クリックをドラッグ
完成!
全身のウェイト調整ができたら完成!
お疲れさまでした。
